とあるご家庭でお父さんとお母さんがお父さんの下着について言い合いをしています。お父さんは幼い頃貧しい家庭で育ったからか、なかなかモノが捨てられないタイプです。この典型的な日本の家庭からどうしたら上手にモノを捨てて片付けを進めていけばいいのか?ミニマム収納術®の視点から解説します。
もくじ
「ないから買って!」「たくさんあるでしょ!」事実はいかに!?
あるご家庭でお父さんがお母さんにこんなことを言っています。
正しいのは捨ててから買う
買ってから捨てるは、まだ収納に入る場合着ていないモノも捨てずにそのままになってしまうケースがほとんどです。人はどこかで「まだ使える」「いつか使うかも?」と考えてしまいがち。特に捨てることにマイナスのイメージを持っている人は無意識に取っておこうとします。
数が増えて、使うモノと使わないモノが同じ空間に混在していると、いざ使うときに欲しいものが見つからない、スムーズに取り出せないということになりやすいのです。また、着ていないものはなぜ着なくなったのか?理由を明確にしてから次の買い物をしないと、前の失敗を活かすことができません。そのようなことからも先に使っていないモノを捨ててから買うのが正しい方法と言えるでしょう。
「ない」は本当にないのではない
お父さんが言う「下着がない」というのは物質的に下着の持っている数が「ない」と言っているのではありません。お父さんの言う「下着がない」は「着たい下着の数が自分が思っているほど十分にない」ということを言っています。
このように、人は言葉を端折って伝えているので、伝えている側の人の言いたいことと受け取り側の人の考えていることが食い違うことがよくあります。聞いた言葉を自分で勝手に解釈する前にその相手が言っていることが本当に事実なのかよく確かめることをしましょう。
実際に下着が入っている箪笥を開けてみる
それでは実際に下着がどういった状況なのかを見て確認しましょう。箪笥の引き出しから下着の入っている段を抜き取って広い部屋に持ってきて整理してみました。
着ていない理由を明確にする
なぜ着ていない下着がたくさんあるのか?ひとつひとつ、着ていない下着の「着たくない理由」を明確にしていきます。そのポイントを明確にしてから買い物に行くことで次選ぶときに同じ間違いをしなくなります。
このようにひとつひとつ、理由を明確にすると次に何を買えばいいのかよく分かりますね。だからこそ捨ててから買う、の順番がいいんですよ!
数を決める
今使っているモノだけに絞ることができたら、次に適正量を決めます。今回は下着の数が何枚あればいいのか?何枚新しいモノを買うのかを決めます。
このように、何をいくつ持つのがよいのか数を明確にしましょう。数を決めてから買うことで、増えすぎを防げますし、使いやすくしまいやすい収納を維持することができます。
捨てるモノ探しをしても見つからない
最初、お父さんは下着の入った箪笥を開けて「捨てる下着」を探そうとしていましたが、一向に見つけることができませんでした。それは「まだ使える」「全然使っていない」下着はとっておくものと判断していたため、捨てる下着が見つからなかったのです。
そこで、箪笥の引き出しを外して全てを一旦全部出して、ひとつひとつ「着ている」「着ていない」で事実を明確にしていきました。
最初はいろいろな理由をつけて取っておこうとした下着も、着ない理由を明確にすることでいつまでも箪笥に入れておいてもずっと着ないことが明確になりました。それらの着ていない下着を手放して新しい気に入った下着を買う方がいいということがお父さん自身が腑に落ちたようです。
このように、捨てるモノを探している状態では家の中は一向に片付きません。まずは捨てるモノ探しをやめて「事実」と「感情」を分けて「事実」で使っているモノだけを選び取る。これができるようになるにはある程度の訓練が必要です。
自分にとって本当に必要なモノは何なのか?それがないとどうなってしまうのか?しっかり考えてモノと付き合って行きたいですね。ミニマム収納術では「事実」と「感情」を分けて片付ける、本当に必要なモノだけを選び取る片付け術をお伝えしています。