季節の変わり目になると、いろいろなセールやバーゲンが始まります。今や季節の変わり目だけでなく、四六時中どこかで〇〇キャンペーンや、キャッシュバックキャンペーン、タイムセールなど「お得に買える!!」ことをうたって消費者である私たちに買わせようという広告が目立ちます。そして実際それに踊らされてしまっている人も少なくありません。
モノはすでにたくさん持っているのに安く買えるとなると「買いたい!」「今買わなくちゃ損!」という衝動に駆られてしまう人ほど、部屋がごちゃごちゃしてしまいます。本当はスッキリしたお部屋でのんびり過ごしたいはずなのに、なぜセールなどの安売りに弱いのかその心理について整理収納アドバイザーの視点から考えてみました。
もくじ
セールやバーゲンでほしいのはモノではなくお得感
セールやバーゲンでモノを買う。本当に欲しかったものがいつもより安く買えるのならそれはラッキー!そのモノが高くても安くてもどちらでも買うつもりだったのであれば、たまたま安く買えるタイミングに当たったら幸運だったといえるでしょう。
しかし、安くなっていなかったら買わなかったものや、そもそも最初から買おうと思っていなかったものを見たら安かったという理由で買おうと思ったのなら要注意です。
それはそのモノが欲しかったのではなく、安く買えるという「お得感」が欲しかったのかもしれません。
例えば通常2万円のモノが半額の1万円で買えるとなれば「1万円得した気分」になることでしょう。さらにそれが「あっても困らないもの」であれば、買ってもいいじゃない!と自分への言い訳にもなります。こういうお得感を得たい心理が本当は必要でないモノも買ってしまう、ということに繋がっていくのです。
家に持ち帰ると興味を失う理由
買ったモノを家に持ち帰ると、中身を出さずに袋のまま中身を出さないで置いておく・・・なんていうことはありませんか?
あとで開けよう、と思っていたのにそのまま存在を忘れてしまうのであればその買ったモノに対する興味は家に持ち帰った途端失われてしまった、ということ。
「買う」という行為で充分満足してしまったということでしょう。要するに、見た時はそれが欲しくなったけど本当はなくてもいいモノだった。必要だと思ったけど、本当は必要ではなかったモノを買ってしまった、ということです。
高いモノは買えないという心理
高いモノは買えない。自分には金銭的余裕がない。そう思っている人ほどお得感に踊らされやすい傾向が強いです。
高いモノは買えないけど安いモノなら買ってもいいという自分ルールを決めていると、たとえ要らないモノでも安いから買ってもいい!に変換されてしまうこともあります。結果、安くても必要でないものを大量に買ってしまったりして、結局は無駄なお金を使ってしまうことになります。
100円ショップに行くと、目についたいろいろなモノを買ってしまう人は要注意です。
何かを埋めたい心理
自分では気づいていなくても心に「不足感」を感じていると何かで埋めたくなるものです。例えば普段仕事をしていて、自分にご褒美が欲しくなるのも「自分を認めてあげる」ための行為だったりします。
本当は人から「がんばってるね」「すごいね」「よくやっているね」と認められたいのに、認められたと感じる言葉をかけてもらっていないと認められている気がしない。
自分で自分を認めてあげるご褒美として何かを買って心の隙間を埋めるという行為をしてしまっていませんか?
何かを買っても満足するのはその場限りのこと。それよりも、自分にしっかりと「がんばってるね」「すごいね」「よくやっているね」と自分自身に声をかけてあげましょう。
また、人を褒めることで自分を褒めることにも繋がります。自分が認めて欲しい時ほど周りの人を認める言葉を相手にかけてあげましょう。すると、巡り巡って自分にも返ってきます。
本当に欲しいのは心の満足
心が満足すれば、モノに依存せずに生きていけます。バックパッカーで世界一周している人はほんの少しのモノで生活しています。モノより経験を重視して、体験そのものを楽しんでいます。
人が本当に満たされるのは、モノを手に入れることより体験や経験、人との関わりなどからです。自分が生きていると感じられること、感動できることを体験してこそ人生を謳歌できるのではないでしょうか。
モノで心を満たすのではなく、経験や体験を楽しみませんか?旅行などの高価なことでなくても身の回りにできる新しい体験や経験はたくさんあるはずです。試しにお住まいの地域でのコミュニティーなどを覗いてみてください。ボランティア活動などもおすすめです。
また、空間がたくさんある部屋にいる人ほど、自由でアクティブな生活をしています。部屋を片付けて本当に必要なモノだけで暮らせると、今ある幸せに目が向くようになったり、感謝の心が湧いてきます。まずは不要なモノを手放すことから始めてみましょう。