夫が片付けてくれない、モノを溜め込んで捨ててくれない。独り立ちした息子や娘が自分のモノを置きっぱなしにしている。倉庫代わりに実家を使っている。そんなお悩みが多く聞かれます。自分以外の人のモノをどうしたらいいのか分からずに途方に暮れてしまうという人も多いはず。そんな方へミニマム収納術®の視点からアドバイスします。
もくじ
自分だけでも片付ける
夫が片付けてくれない。子供が片付けてくれない。自分だけがんばっていて虚しい気持ちになってしまうのは分かります。片付けても片付けても散らかす家族。いたちごっこみたいでやる気も失せることでしょう。しかし、そんなときこそ自分を見直すチャンスです!家族に「片付けて」と言っても「自分だって要らないモノいっぱい取っておいてるくせに!」と思われていたら残念ながら全然説得力なし!!たいていの場合は自分のことは横に置いておいて人のことばかり気になって指摘している人が多いのです。まずは自分の持ち物、自分の場所がスッキリ整理されて使いやすくなっているか?さらに見た目も美しくなっているかどうかチェックしてみましょう!
人は変えられない けど 影響は受ける
人を変えたい!と思っても残念ながら人を変えることはできません。残念ながら変われるのは自分だけです。しかし、自分が変わると周りの人も影響を受けて変わってきます。これまでもママが片付け始めたら、ご主人も子供も、さらに同居中のお姑さんも片付け始めた!という事例を何度も聞いています。人は変えられないけど、確実に影響を受ける。ですから少しずつ自分が片付けて心地よくしているところを家族に見せつけてあげましょう。羨ましいと思われたらチャンスはすぐそこです!
言い方の問題 コミュニケーションの話
夫や子供が片付けてくれないという場合、言い方や伝え方に問題があることが多いです。「やりなさい!」「やってよ!」という命令口調だと、やりたくないと思われてしまっても仕方ありません。人を動かすためには相手の話を聞いてまず相手の言い分を受け入れるところからスタートです。相手の主張が納得いかなくても頭ごなしに否定してしまっていては、話し合いのテーブルに就くことすらままならないでしょう。相手の言い分が納得できなくても、「なるほど、そういう考えを持っているのね。」と相手に理解を示すことはできるはずです。
相手の主張にも矛盾点があるはずです。「それではあなたは、スッキリとストレスなく快適な部屋で過ごしたいと思わないの?」と言えば「いや、そんなことはないけど・・・」と相手も自分の主張と反対のことを言ってくる可能性があります。そうなれば一緒に落としどころ(妥協点)を探していくのです。例えば、相手のスペースを決めてそこに納まる分だけを所有していい上限にする。それ以外の共有スペースに私物を持ち込んで放置しない、などお互いが譲り合えるところまで探ってルールを作っていきましょう。この時に相手への要求レベルが高すぎるとせっかくの話し合いの場で相手にされなくなってしまいますので、自分のやり方を押し付けることはやめましょう。
家はお金を払った人のパワーバランスとは関係ありません。お父さんがお金を払ったからお父さんが一番えらい、だからお父さんのモノをたくさん置いてもいい、という風にはなりません。家は家族のものです。その考えに反対するような夫ならもう家族をやめることも考えたほうがいいかもしれません。お互いを尊重しあえずに自分の主張のみを通そうとする時点で家族の信頼関係は崩壊です。独りで生きて行ってもらったほうがいいでしょう。自分も家族に支えられているという感覚がない人と一緒に住んでいてもむなしくなります。お金の関係で縁が切れないならそれを甘んじて受け入れるか、自分で働いてお金を何とかしてそんな家出ていったほうが幸せかもしれません。
人のモノは勝手に処分しない
どうせ使っていないんだから処分しても気づかないだろう。そう思って家族のモノを勝手に処分してしまう。それは気づかれない間はいいかもしれません。しかし、それが一旦分かってしまったとき相手との間にできる溝は大きくなる可能性が高いです。特に相手が大人の場合は信頼関係に傷をつけることになります。
相手のモノはとにかく邪魔に見えるもの。それは相手も同じです。何年も使っていないモノが溜まっていたらまずは自分のモノを手放す。そして共有のモノを相談する。相手のモノは相手がどうするか決めるので、お願いするとしたらせめて場所を移動してもらうくらいでしょう。普段全く見ていなかったモノを動かすとなると、動かすついでに中身を確認したりしてその時に「これはもう要らないな」なんて減らしてくれることもよくあります。だから見直す機会を与えてあげることも大事です。とはいえくれぐれも自分のペースを押しつけないように!相手には相手のタイミングがありますから、「いつ頃やってくれる?」「もし可能なら○○な理由があるから××までにやってもらえると助かるんだけど」と希望の期日を明確に言って後は待ちましょう。
娘、息子がモノを置きっぱなしにしている
娘や息子が自分の家に起ききれなくなったモノをどんどん持ってくる。実家を倉庫代わりに使っている、という場合には、まず自分が片付け始めたので自分のモノは持ち帰って欲しい、ということを伝えましょう。子どもが荷物を置きに来る理由はひとつ。タダだからです(笑)。だったらレンタルスペースのようにモノを置く場所にお金を払ってもらうというのもいいですね。自分でレンタルスペースを借りるとどのくらいかかるのか調べてみると年間6万~10万くらいかかるはずです。だとしたら、置いているモノを処分して必要になったらまた買う方が絶対安いです。それを理解してもらい、必要があればレンタルスペースを外に借りるか処分することを伝えましょう。
まとめ
夫や子どもが片付けてくれない!と嘆く前にまずは自分から片付けてその姿を家族に見せましょう。それでも家族が動かない場合には片付けを強要するのではなく、お願いする形からスタートしましょう。その時になぜそうしたいのか、片付くとどうなるのかなど具体的に自分の想いを話しましょう。そして相手の言い分にも耳を傾けてください。ぶつかることを恐れずに、相手を否定せず、自分の想いを伝える。一度で理解してもらえなくても、諦める必要はありません。繰り返し伝えていくことで相手も耳を傾けてくれることだってあります。
交渉ごとはコミュニケーションが重要です。相手から「YES」を引き出すためにはどうすればいいのか?それは相手のメリットを見せるのが一番です。是非研究しながらチャレンジしてみてください。